旅人マイケルオズのニッポンひとり旅語り

全都道府県を巡り歩いた旅人が、ひとり旅で訪れた旅先の素晴らしさ、楽しいエピソードなどを紹介し、併せて旅の情報やノウハウも語っています

霧多布湿原でアクシデントに見舞われる 1997年釧路・根室の旅(その2)

浜中駅からバスで霧多布のバスターミナルに到着しました。ここが霧多布湿原など散策の拠点となります。広い湿原や岬巡りをするために便利なのがレンタサイクルで、この日は天候にも恵まれたため、絶好のサイクル日和でした。

湿原とはいっても小高い丘などもあって、日ごろ運動不足の私には自転車のペダルを踏むのも結構しんどいもの(苦笑) それでも、初夏の花々が咲き誇る湿原内の散策は楽しく、木道の遊歩道を歩きながら花の写真を撮りまくりました。ところが・・・

次へ向かおうとした時、ズボンのポケットに入っていたはずのカギがなくなっていたのです。慌てて遊歩道を戻ってみましたが、落とした場所が分からず、結局カギは見つからずじまい。仕方なく、弁償覚悟でカギを壊して乗る羽目になりました。

結局、カギを探していた時間のロスがあり、霧多布岬の散策は断念せざるを得なくなりました。お金も痛いですが、観光目前まで行ったところでのリタイアはもっと痛いもので、しばらくの間茫然自失の状態になったのです。(つづく)

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霧多布湿原

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日本最東端を目指して進む花咲線 1997年釧路・根室の旅(その1)

20年以上前になりますが、1997年6月に憧れだった北海道道東に初めてひとり旅をしました。その旅のようすをシリーズでご紹介します。

 

釧路・根室を目的地にした旅は、釧路駅がスタートになります。根室本線のうち、釧路-根室の間は「花咲線」の愛称が付いており、特急が走っておらず、ローカル線の雰囲気たっぷりな路線です。日本最東端の駅「東根室」もあります。

花咲線の大都市は釧路だけで、市街地を過ぎると原野と湿原の連続です。厚岸駅から浜中駅までは、厚岸湖と別寒辺牛湿原の縁(ふち)を線路が進みます。人家はおろか、人工構造物も線路以外には全くないという光景です。

浜中から先は根釧台地の原野をひた走ります。車窓は原始林が続くばかりで一見変化がないようにも思えますが、北海道の大自然の懐を走っていると思うと、どこかワクワクした気分になれます。時々、エゾシカの姿も見られるほどです。

住宅地にある東根室駅を過ぎると、終点の根室駅に到着します。私が訪れた20年前の根室は静かな港町の雰囲気が印象的でした。ここからバスで納沙布岬へ向かえますが、いったん1日目の旅程に戻り、浜中から霧多布湿原を目指します。(つづく)

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日本最東端の東根室

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こちらの旅行アーカイブもご覧ください

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ひとり旅を振り返る「旅のアーカイブ」

昨年の6月に旅行した「宮崎の旅」をシリーズで紹介してきましたが、当面旅行を計画するのはムリだということで、通常カテゴリー(ジャンル)とは別に「旅のアーカイブ」と題したカテゴリーを作りました。

通常カテゴリーは、乗り物や飲食、アクシデント、出会いといった「旅先で経験したことや起こったこと」をジャンル分けしています。ただ、「宮崎の旅」シリーズのように旅行を時系列で連載する場合、検索が面倒だということが分かりました。

これまで100回以上のひとり旅を重ね、全都道府県もほぼ3巡していますが、一つ一つの旅行それぞれにたくさんの思い出があります。旅行後には「たび白書」というエッセイにまとめて、旅行記録を詳細に残してきました。

旅行が再開できるまでの間、過去のひとり旅(あるいは家族・友人旅行)からチョイスして振り返ってみたいと思います。第1弾は「宮崎の旅」でしたが、第2弾として北海道釧路・根室の旅をシリーズ紹介する予定です。ご期待ください(笑)

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根室市納沙布岬にて(1997年6月)

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★追記 以前のカテゴリーを再編し、過去のひとり旅の思い出などを記したコラムも、カテゴリー「旅行アーカイブ」に移動しました(2022年4月2日)

青島で鬼の洗濯板を眺めながら散策 2019年宮崎の旅(その7)

1泊2日の宮崎県旅行で、最後に立ち寄った観光地が「青島」です。宮崎駅宮崎空港からもほど近い場所にあり、読売巨人軍のキャンプ地として知られている人気の観光スポット。島といっても、橋を渡って行くことができます。

波打ち際は「鬼の洗濯板」と呼ばれる波状岩で囲まれ、島の中央部には青島神社があり、周囲をビロウの林に覆われた南国ムード漂う風光明媚な島です。神社周辺はにぎわっていますが、東側や南側のエリアは訪れる人も少なくなります。

青島神社は、神話の山幸彦で知られるヒコホホデミノミコトが祭神で、平安時代の書物にはその名が記されている由緒ある神社です。巨人軍の選手・スタッフが祈願した絵馬が飾られたり、様々な占いがあったりと、散策のお楽しみもたくさんあります。

青島ではゆっくりと時間を取り、参拝後に近くの居酒屋でやや早めの昼酒をいただきました。ここからは宮崎空港に戻るだけ。ほろ酔い気分で飛行機に乗り込んだのが、つい昨日のように思えますが、あれから1年経っていたんですね(苦笑)

そんなわけで、2019年宮崎の旅シリーズは今回で終了させていただきます。

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青島の「鬼の洗濯板」

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鵜戸神宮近くの売店で日向夏ジュースをいただく 2019年宮崎の旅(その6)

宮崎の旅シリーズの第6弾は、ブログ「あの町この味ひとり旅」とのコラボとして、「日向夏ジュース」についてご紹介します。

 

宮崎県日南海岸鵜戸神宮を参拝した後、駐車場近くにある土産品店に立ち寄りました。お店にいたのは、先ほどすれ違った犬の散歩中のおばちゃんでした。

せっかくの縁でしたので、ご当地名物の日向夏を絞ったジュースを頂戴しました。おばちゃんの手作りで、皮もミキサーにかけて混ぜたものです。

日向夏は甘い柑橘類ですが、そこに皮が入ることでほろ苦さが混じり、双方がマッチした美味しいジュース。参拝で歩いたので、疲労回復にもなりました(笑)

この土産品店は20年ほど前にご両親から継いだそうで、おばちゃんは「誰かに引き継ぎたい」と話していました。人情あふれる土産品店が長く続くといいですね。

(つづく)

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日向夏ジュース

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険しい断崖に立つ鵜戸神宮 2019年宮崎の旅(その5)

宮崎の旅の2日目は、宿泊した日南市油津からバスで北上して宮崎空港に戻るというルートです。その途中にある鵜戸神宮と青島に立ち寄ります。約20年前の旅行と同じルートなので、それぞれ20年ぶりの来訪となりました。

鵜戸神宮は険しい海岸線の一角にある神社で、犬の散歩をしていたおばちゃんの話では「神社の裏山が御陵になっている」といいます。昔は御陵を山越えして参拝していたそうですが、今はトンネルで容易にアクセスできます。

祭神は、神武天皇の父にあたるウガヤフキアエズノミコトで、その母親のトヨタマビメが幼き我が子のために残した「おちちいわ」があり、安産祈願の信仰を集めています。そして、神社から眺める日南海岸の絶景は見事です。

絶海を眺める断崖の一角に「霊石亀石」があり、運玉という小さな石を投げて背中のくぼみに入ると願いがかなうそうで、私も挑戦してみました。1つが手前の岩でバウンドして入り、思わず「ダイレクトではないけど・・・」と苦笑しました。(つづく)

鵜戸神宮 | 宮崎県日南海岸にある、運玉投げやシャンシャン馬で有名な神社

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鵜戸神宮

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城下町・飫肥の散策に便利な優れものマップ 2019年宮崎の旅(その4)

日南市南郷町でのジャカランダ祭り散策を終え、バスで北上し、同じ日南市の飫肥へとやって来ました。飫肥は、江戸時代の藩主・伊東氏の城下町として栄え、昭和50年代に街並みを再現するための整備が行われたと言います。

そんな風情ある街並みを散策するのに便利だったのが「あゆみちゃんマップ」です。城下町の案内図とともに「食べ歩き、まち歩き」と銘打って、飲食や土産品との交換ができる引換券が付いているという優れものです。

飫肥での滞在時間は2時間程度でしたが、引換券を使って飫肥名物の「厚焼き」をいただいたり、地酒焼酎ミニカップなどを引き換えたりと、有効に使わせてもらいました。もちろん、飫肥城址など史跡見学も忘れてはいません(笑)

街並み整備に着手した昭和50年代は、今のように景観形成・保全の意識が高い時代ではありませんでした。城下町を蘇らせた飫肥の人々の熱い思いには頭が下がります。私自身、2度目の来訪でしたが、何度でも訪れたいまちです。(つづく)

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飫肥の観光案内所とあゆみちゃん

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