今回の「全国神社お参り旅」では、宮城県名取市の閖上湊神社・富主姫神社を参拝いたします。
名取市閖上(ゆりあげ)地区は名取川の河口周辺の集落ですが、東日本大震災の大津波により壊滅的な被害を受けました。富主姫神社は、集落内にある閖上湊神社の末社で、海に近い小高い丘(日和山)に鎮座されています。
御祭神は宗像三神の一柱・市杵島姫命です。美しい姫神様として、当地では弁天様に見立てられています。宗像三神なので、海上安全や漁業振興といった海に関するご利益があり、昔から地元住民の厚い信仰を集めてきたそうです。
日和山は、太平洋や仙台平野を一望できる高台ですが、震災では頂上にあった社殿まで破壊してしまう津波に襲われました。しかし、2年後には早くも社殿が再建され、犠牲者の鎮魂と地区の復興を見守る氏神様となっています。
掛けまくも畏き 伊邪那岐の大神
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に
禊ぎ祓へ給ひし時に 生り坐せる祓へ戸の大神たち
諸々の禍事・罪・穢あらむをば
祓へ給ひ清め給へと 白すことを聞こし召せと
恐み恐みも白す。 ※祓詞