昨日のブログの続きです。幕末の大老・井伊直弼が青年期を過ごした滋賀県彦根市の史跡「埋木舎」を、2017年にようやく見学することができました。まるで隠居所のような「わび、さび」の世界を体現した居室や庭園が印象的でした。
幕末の大河ドラマで、井伊直弼は重要人物として扱われることが多く、名だたる俳優が演じています。そもそも大河ドラマ第1弾は直弼本人が主人公の「花の生涯」で、歌舞伎の二代目尾上松緑が主演していました。
その後も、「徳川慶喜」で杉良太郎、「篤姫」で中村梅雀、「花燃ゆ」で高橋秀樹と、そうそうたる面々が配役されています。居室の一室に直弼を演じた俳優の写真パネルが展示されており、思わず見入ってしまったほどです。
地元彦根市では、中村梅雀が演じた井伊直弼が最も史実に近い、との見方をしていました。篤姫(宮崎あおい)と茶室で語らうシーンは、「篤姫」の中でも屈指の名場面で、直弼の人物像を見事なほど描き切っていたのが印象に残っています。