大河ドラマにちなんだ土地は、大きな都市や観光地ばかりとは限りません。そのドラマがなければ、ほとんど観光客が訪れないような地方の小さな町というケースもしばしばあります。２００８年の「篤姫」では、そんな町を訪れました。
「篤姫」は、幕末に徳川将軍家に嫁いだ薩摩藩の島津分家の姫の物語。宮崎あおいさんの名演技が評判になりましたね。その姫が生まれ育った町が、鹿児島市と指宿市の中間にある「薩摩今和泉」でした。
駅舎にこそ、「篤姫のふるさと」と銘打った歓迎看板が掲げられていましたが、駅から一歩街中に入ると、観光とは無縁の小さな田舎町。ふだんなら通過して、その先の有名観光地・指宿へと向かってしまうような場所でした。
観光地化されていないからこそ、のどかな風景が広がり、この町で日々暮らしている人たちの生活を垣間見ることができました。大河ドラマから１０年余、今は再び静かな町の雰囲気が戻っていることでしょう。
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