旅人マイケルオズのニッポンひとり旅語り

全都道府県を巡り歩いた旅人が、ひとり旅で訪れた旅先の素晴らしさ、楽しいエピソードなどを紹介し、併せて旅の情報やノウハウも語っています

小説「津軽」の舞台を訪ねて~小泊のタケ 2002年10月

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小説津軽の像(2002年)

 竜飛崎から津軽半島の西側を南下すると小泊村の中心部に着きます。その一角に、太宰治が書いた小説「津軽」の像記念館があり、像にはくつろいで座る男性(太宰)の脇に、きちんと正座する中年の婦人が描かれています。

 小説「津軽」のラストを飾るハイライトが、幼少期の太宰の子守りだった女性・タケの嫁ぎ先を訪ねるというくだりです。それが小泊村で、太宰はタケを「育ての母」と慕っており、津軽を巡る旅で最も楽しみにしていたそうです。

 タケの自宅を訪ねた時、たまたま戻っていた少女(娘)にタケがいるところまで連れて行ってもらったそうですが、記念館には娘さんの節さんがタケさんの晩年のようすを語っているフィルムがあり、興味深く聞かせてもらいました。

 小泊は、北には竜飛崎、南には十三湖、西には権現崎という観光名所がある風光明美なところでした。では、ブログの最後に「津軽」のラストフレーズを紹介しましょう。「さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬」。