旅人マイケルオズのニッポンひとり旅語り

全都道府県を巡り歩いた旅人が、ひとり旅で訪れた旅先の素晴らしさ、楽しいエピソードなどを紹介し、併せて旅の情報やノウハウも語っています

原爆の被害を科学的に研究した永井隆博士の住居「如来堂」~長崎県長崎市

長崎で原爆に遭い、被爆者として被害を研究してきた永井隆博士の名前を知ったのは、恥ずかしながらテレビの人物伝ドキュメント番組でした。高齢の方ですと、映画「長崎の鐘」のモデルになった人としてご存知ではないでしょうか。

永井博士は、原爆による被害の恐ろしさを情緒的に訴えるのではなく、科学者として分析し、時には原爆症に陥った自らの肉体を実験台として、研究を続けてきました。その拠点が博士の住居で、如来堂」と呼ばれていたのです。

20数年前、長崎を訪れた際、平和祈念公園浦上天主堂などとともに如来堂を見学しました。観光客が素通りしてしまうような住宅地の一角にあるとても小さな木造平屋の建物で、思わず「ここか・・・」とつぶやいたほどです。

原爆で妻を亡くした博士は2人の子供と一緒に暮らしていました。亡くなって半世紀になろうとしていましたが、当時の生活の匂いが残されており、たくさんの著書など偉大な功績を残した方のあまりにも小さな住居に、思わず目頭が熱くなったものです。

近接する永井記念館は児童図書を中心とした図書館でしたが、私の来訪から間もなく、永井隆記念館としてリニューアルされました。サイトを見ると、図書館の機能は残したうえで、永井博士の功績を分かりやすく展示しているようです。

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