7年目に1度(6年に1度)の諏訪大社御柱祭が、来年2022年春に上社、下社それぞれで行われます。4月の山出し、5月の里曳きが上社、下社の順に各3日、計12日間あり、諏訪地方は祭り一色に彩られるのです。
ご神木と共に急坂を駆け下る「木落とし」や川の中に入る「川越し」がテレビで放送され、ここ数回で一気に全国に知られる祭りになりました。それに伴い、観光客もどんどんと増えてきており、曳行に支障をきたす場面もあったほどです。
先日、祭の関係団体が22年の御柱祭開催に向けての「ガイドライン」を公表し、圏域外からの観客を呼ばない方向性を示しました。観光関係者にとっては、誘客を声高に出来ないというもどかしさの中で祭りを迎えることになります。
地元にいる者からすれば、御柱の周りだけが祭りではないと考えています。しかし、観光客は「曳行風景を見てこその御柱祭」だと思うに違いなく、徹底的に規制された中でわざわざ見に行こうと思う人は、そう多くないでしょう。
観光客対策として、2010年、16年は地区の小宮祭(御柱祭)に誘客しようという動きもありました。しかし今回は、新型コロナ禍で「密」を避けねばならず、小宮祭に観光客を呼ぶわけにはいきません。観光関係者の苦悩がうかがい知れます。
旅行から少し離れたコラムになりましたが、御柱祭の時期に諏訪地区を訪れても、祭そのものには参加できないことをご理解いただきたいです。