斎藤義龍は、美濃の蝮(まむし)と恐れられた父の斎藤道三との確執が深く、実の親子ではないとも言われています。「麒麟がくる」では伊藤英明さんが、悩み苦しむ義龍の人物像を演じてきました。が、24日の放送でナレ死となったのです(苦笑)
岐阜城の近くにある常在寺は斎藤家の菩提寺で、斎藤道三と義龍の画像(掛け軸)を所蔵しており、国重要文化財に指定されています。細面で眼光鋭い道三とふくよかな義龍の描かれ方が好対照で、実の親子ではないという説もうなづける気がします。
織田信長が美濃侵攻を始めた時には、すでに義龍はこの世におらず、子の龍興が当主として信長と対峙しました。このため、義龍という人物はどこか影が薄く、道三との父子の争い以外はあまり歴史上に登場してきません。
「麒麟がくる」は今、新型コロナウイルスの影響で撮影が中断し、間もなく放送自体も中止になります。勝手な推測ですが、義龍のナレ死もこの影響があったのではないでしょうか。消化不良気味の「伊藤」義龍の退場は残念でなりません。