旅人マイケルオズのニッポンひとり旅語り

全都道府県を巡り歩いた旅人が、ひとり旅で訪れた旅先の素晴らしさ、楽しいエピソードなどを紹介し、併せて旅の情報やノウハウも語っています

大河ドラマを旅する~2004年「新選組!」新選組の語り部としての余生・永倉新八~北海道松前町

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松前町にある居住地跡(2007年)

新選組では常に最前線で活動し、剣の腕前は沖田総司よりも上だったとまで言われているのが永倉新八。彼は松前藩士の子として生まれたので、近藤や土方とは異なる武士の出身ですが、試衛館時代から近藤らと行動を共にしてきた同志です。

新選組では組長として近藤を支えましたが、一方で近藤の考え方に対して反発することも多かったようです。近藤を糾弾して謹慎を言い渡されたり、御陵衛士に誘い込まれそうになったりと、新選組の中では異端の立場に置かれていました。

戊辰戦争を経て、明治の世を生きて迎えた永倉は、近藤や土方らを顕彰する碑を東京板橋に建立しました。また、晩年には「新選組顛末記」を通して、語り部として本当の新選組の姿を世に訴え、今日の再評価につなげています。

ところで北海道松前町には、「永倉新八居住地跡」という小さな案内看板があります。ただ、明治時代に居を構えていたのは小樽市であり、新選組以前にも松前町に居た形跡がありません。もしかすると、新八の父親が住んでいたのかもしれませんね。