旅人マイケルオズのニッポンひとり旅語り

全都道府県を巡り歩いた旅人が、ひとり旅で訪れた旅先の素晴らしさ、楽しいエピソードなどを紹介し、併せて旅の情報やノウハウも語っています

大河ドラマを旅する~2004年「新選組!」~近藤勇のふるさと調布市

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西光寺(2004年)

大河ドラマ新選組!」の旅をシリーズでご紹介します。まず、新選組といえば局長の近藤勇を忘れてはなりません。

近藤勇は多摩の豪農の家に生まれました。今の行政区では調布市になります。多摩は、江戸から近い地理的条件と将軍家のお膝元という意識もあり、士農工商を問わず、江戸時代を通して武道が盛んな地域でした。

農民出身だった近藤は、武術の腕を見込まれて試衛館の道場主の養子になり、やがて道場の後を継ぎます。そして指導者として多摩に通い、剣術を教えてきました。のちに同志になる土方歳三井上源三郎もその教えを受けています。

伏見での戊辰戦争に敗れて江戸に戻ってきた新選組は、甲陽鎮撫隊の名のもとに甲州街道を西へ向かいました。多摩地方を通る道中、大名格の姿で現れた近藤勇は、立身出世ぶりを誇る凱旋帰郷のような気持ちだったと思います。

近藤が甲陽鎮撫隊の必勝を祈願したとされる西光寺には、物憂げな表情の近藤の座像があります。もしかすると近藤は、幕府の行く末の先にあるものを見通していたのかもしれませんね。