まだ、九州方面行の寝台特急が辛うじて運行しているころのお話です。2008年2月に島原半島を旅行する際、寝台特急なは・あかつき号に乗ろうと計画しました。島原半島は長崎県なので、本来なら長崎行のあかつき号を利用するところですが・・・
私が選択したのは熊本行のなは号でした。それというのも、熊本駅からバスで20分ほどの熊本港から島原半島中心部の島原港を結ぶフェリーが出ていたからです。所要時間はわずか30分ほどで、あまりの近さに驚きました。
島原市の居酒屋で飲んだ時に店の女将さんが「私の子供は長崎より熊本に出かける」という話をしてくれ、フェリーに乗っていた私は「そうでしょうね」と相槌が打てました。ちなみに長崎市まで行くには半島を半周しなければならず、時間がかかります。
江戸時代には、島原半島の山崩れで大津波が対岸の熊本を襲って大きな被害を出し、「島原大変肥後迷惑」という災害として後世に伝わっています。それも、島原半島と熊本の距離の近さを物語っているといえるでしょう。