旅人マイケルオズのニッポンひとり旅語り

全都道府県を巡り歩いた旅人が、ひとり旅で訪れた旅先の素晴らしさ、楽しいエピソードなどを紹介し、併せて旅の情報やノウハウも語っています

初めてのひとり旅に出発するぞ!(その1)1992年6月

  私がひとり旅を始めたのは30歳になった年。つまり、10代20代の頃はひとり旅を経験したことがなかったのです。そもそも、ひとり旅という概念すらなく、旅と言えば団体旅行、社員旅行というイメージでしたし、20代の頃は旅行をする暇もなければ、お金もないという感じでした。

 平成4年になって、活動していた青年学級に一区切りがつき、金銭面でも若干ながら余裕が生まれてきた中で、忙しい仕事の合間を縫ってどこかに出かけたいなと漠然と思い始めました。そこで思い立ったのがひとり旅。当時「男子30にして立つ」と書いていましたが、自分の中ではちょっとした決断だったのでしょうね。

 ひとり旅は思い立ったものの、ではどこに行こうか?。とりあえず、仕事を終えて夕方出発し、その日は東京都内に前泊する予定だったので、東京が起点となった。せっかく旅をするなら足を踏み入れたことがない遠くがいい・・・それならば、東北地方はどうだろうか、となったわけです。

 北海道は別として、これまで訪れた最北の地は福島県郡山市でした。そこで東北にターゲットを絞り、仙台や三陸方面への旅を計画しました。旅慣れていない当時、仙台といえばかなり遠い地だなあ、との印象がありました。昔から時刻表を見るのが好きで、東北や九州といった遠方に憧れを抱いていたせいもあります。

 もうひとつ、普段は信州(長野県)に住んでいるため、旅行に行くなら海が見えるところがいいと思っていました。東北新幹線を往復の交通手段に使い、そこから三陸側でアクセスのいいところはないかと考え、導き出された地が「宮城県気仙沼市」だったのです。

(つづく)